委嘱曲「風のステラ」(青山涼)初演動画を公開しました


当団より青山涼氏に委嘱した新曲「風のステラ」の初演をお届けします。

この曲は、2020年3月15日の第15回記念定期演奏会 盛岡公演にて初演予定でしたが、新型コロナウイルスの影響によりやむなく演奏会を中止としました。

初演が延期となっていたこの曲を早くお届けしたく、検討を重ね、感染予防策を講じた上で演奏動画の収録・公開を行うこととしました。演奏会で演奏できるのはまだ先のこととなりますが、この動画の公開をもって「風のステラ」の初演とさせていただきます。

なお、昨今の情勢を鑑み、岩手県内メンバーのみの少人数アンサンブルとし、非公開で収録を行いました。メンバーを限定した都合上、この動画ではマンドローネパートをコントラバス及びマンドロンチェロに振り分けて演奏しています。

作曲者の青山涼氏をはじめ、ご協力いただいたすべての皆様に心から感謝申し上げます。

風のステラ(初演) 作曲:青山 涼 / 演奏:レヴァンテ・マンドリン オーケストラ

収録:2020年9月6日(日) 盛岡市民文化ホール〔マリオス〕小ホール


曲目解説

風の名前を冠する”レヴァンテ”・マンドリンオーケストラ様より委嘱の話を頂いて、私の興味は急速に「風とはなにか」ということに傾いていった。

風とは地球の呼吸ではないかと自分なりに考えついてから、私は知識を深めるためライアル・ワトソン著「風の博物誌」を手に取った。ライアル・ワトソンは事実の捏造により表舞台から姿を消したが、全てを信じようとしなければその本の内容はとても面白い。著作では気象・科学・神話など、ありとあらゆる側面から風というものを紹介していた。風への愛に溢れた膨大で魅力的なセンテンスだったが、私にはミクロの視点が欠けているように思えた。その疑問は、地球の呼吸云々の前に私たち人間の呼吸も風だ、という当たり前のことに気付くきっかけとなった。

風は呼吸、呼吸もまた風。生きる上で人は風を起こさずにはいられないことを確信してから、私は周囲の風の存在をとても身近に、愛しく感じるようになった。本曲では風を主人公にして、何者をも気にすることもなく吹き続ける自由さへのあこがれを表現した。伸びやかで大きな風をあらわすメインテーマ、そのまわりを渦巻いて吹く対旋律など各フレーズは風を、序奏-A-B-Aに分割される曲の構成は風を取り巻く環境(時間帯・場所)の変化を表している。この曲を聴き終わった方にとっての風が、今までよりも特別なものとなっていれば幸いである。(作曲者記)

/ 9月 17, 2020/ BLOG, CONCERT(定期演奏会), HISTORY, MOVIE